父の親友の死 [ドナルド・キーン]
父の親友の死
父の親友だったメアリー・エヴァンス・スミスが亡くなりました。
戦後、日本映画を世界に紹介したドナルド・リッチーの夫人だった関係で父は親しくなりました。
ドナルド・リチーと別れた後も、メアリーとは親しくしていました。
ドナルド・リチーと父とは、友人程度の間柄でした。
父は、いつもメアリー・リッチー・スミスと言っていました。
私も父亡きあと、メアリーとはいつも連絡を取り合っていました。
一昨年ひとりでニューヨークに行った時も、一緒にオペラに行ったり、美術館に行ったり、セントラルパークに行ったりしました。
教養豊かで、やさしい人柄でした。
メアリーは、小津安二郎、黒澤明、三船敏郎、溝口健二など当時の映画界の大立者とも非常に親しくしていました。撮影現場にもしばしば自由に出入りしたいたときいています。
写真は、一昨年メトロポリタン美術館に一緒に行ったときメアリーと父の教え子で日本美術のキューレータ、ジョン・カーペンターと一緒に撮ったものです。
なにかひとつの時代がまた終わったようです。
メアリー・エヴァンス・スミスさんの訃報をお聞きして、きっとショックだったと思います。
心よりお悔やみ申し上げます。
1昨年お会いできて良かったですね。
by 和田純子 (2021-01-19 08:33)
メアリーさんは日本でも暮らしておられ幅広い活動をされていた方なのですね。著書を読んでみたいと思いました。キーン先生のお友達は,文化的教養もさることながら,90歳前後でも元気で活発に活躍されておられていた方が多いように見受けられます。親しい方を失うことは辛いものですね。
ご冥福をお祈り申し上げます。
by 小林英子 (2021-01-19 18:52)