『弘知法印御伝記』ロンドン公演企画書(英語:2017年6月) [「越後國・柏崎 弘知法印御伝記」の公演]
『弘知法印御伝記』ロンドン公演企画書(英語:2017年6月)
今度は英語の企画趣意書です。翻訳は、日本の古典芸能(日本舞踊、狂言、歌舞伎など)を実際に日本でならって(浄瑠璃は私が教えています)アメリカの大学生に教えている、そして翻訳もしているポートランド州立大学のコミンンズ先生でした。勿論父の愛弟子です。
ロンドンでは『弘知法印御伝記』を字幕付きで上演しましたが、その英訳もコミンズ先生でした。
識字率が低く、本も高価だった時代、西洋では絵画を通してイエスの教えを学び、体感したそうですが,その時に「宗教上の約束事」であるモチーフやアトリビュートというものを使いました。動植物や物で象徴を表します。キリスト教での大罪という概念から仏教の罪も想像したと思いますし,オオカミが権現であることなどアトリビュートの延長として想像力を働かして理解できたのではないでしょうか。絵画でなく,浄瑠璃を通して仏教の教えを広めたことは,その芸術性をも含め,海外から見ても興味深かったことでしょう。
by 小林英子 (2021-03-02 11:45)
弥彦の名前が出てきますが,弥彦神社は今も有名ですが,江戸時代は500石の神領で,幕府の手厚い保護を受け北國街道浜通りの宿場町で,近郊から参拝客を集め門前町としても大いに賑わっていたそうです。
西生寺は今は長岡市ですが,併合前は三島郡寺泊町野積の地名で,私は今も長岡市では違和感を感じる世代です。西生寺は今から約1300年前の奈良時代に開基されたそうで,聖武天皇の頃の天平5年で、西暦に直すと733年,かなり古いお寺で真言宗のお寺です。親鸞も訪れたということで,古刹というのも納得です。『弘知法印』の話に空海が出てきましたが,新潟には空海に関係する地が他にも沢山あります。https://www.niitabi.com/sonota/kouboudaisikuukai.html
平安時代に西生寺門前の約300軒が,家ごとに酒造りを行ない野積酒といわれ,越後一の銘酒といわれていました。私の実家も江戸時代はお酒を造っていました。江戸時代は近辺に銅が産出,町は大いに賑わったとか。 今は日本海に注ぐ近くの信濃川の洪水対策のための大規模河川工事を行っているそうです。
by 小林英子 (2021-03-03 01:12)