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キーンさんの人間観に思う(朝日新聞 2019年4月7日) [掲載記事・取材など]

キーンさんの人間観に思う(朝日新聞 2019年4月7日)

朝日新聞の社説・余滴からです。昨年のお別れの会の三日前の記事でした。

筆者の藤生京子さんは直接お目にかかったこともないと思いますが、父のことをよく見、よく読んで下さっていると思いました。

2019-04-07朝日新聞社説余滴(キーンさんの人間観に思う).jpg

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小林英子

「人間は矛盾があればあるほど面白い」は『三島由紀夫を巡る旅』でも,三島由紀夫の矛盾を指摘しながら述べておられましたよね。人物と作品を混同して考えるのは東洋の伝統かもしれないとも。例えば経済学者のピケテイ教授を,性格が優しいから偉大だというのはおかしいのと同じように,キーン先生の研究者の部分でない穏やかな性格とかを評価に入れたがるのは日本人独特なのかもしれません。人物と作品の評価を分けて考えるというキーン先生の明確な視点は納得しましたが,戦争中に親族を皆殺しされたアメリカのユダヤ人作家は,反ユダヤの強かったエズラ・パウンドを認めたくなかった気持ちもあったのではないかと日本人である私は,最初思いました。江戸時代のダヴィンチと言えば,平賀源内かと思っていましたが,司馬江漢なる面白い人物がいたとは知りませんでした。江戸時代の人物は面白いですね。

by 小林英子 (2020-05-15 07:34) 

和田純子

キーン先生を藤生京子さんは人間性を良く捉えていられると思いました。
ほんとうの信頼とは、どう築かれたかを真摯にお考えになられているのは本を読んで分かりました。

by 和田純子 (2020-05-15 20:42) 

小林英子

文芸春秋を読んでいたら,アイザック・ニュートンは、学生時代にペストの流行で大学が閉鎖となり、ロンドンから離れた郊外でのゆとりある思索の中で万有引力の法則を発見したそうです。また立命館の学長の出口治明氏によると,ペストの後にイタリア中心にルネッサンスを生みだしたそうです。新しいものを生み出したり独創性のある人材は,テレビやゲームではなく,考え抜く力みたいなものが基盤にあるのではないかと思います。休校中にゲーム三昧では難しいかもしれませんが。キーン先生が司馬江漢を挙げていましたが,色々な考え方や批判力,独自の視点を重視するような見方,広くは教育はその意味で大切だと思いました。
by 小林英子 (2020-05-16 14:04) 

和田純子

読売新聞の12日の夕刊に「朝は来る!劇聖の励まし」と今こそ読みたいシェイクスピアとありました。
ペストが流行した疫病の時代に「ハムレット」をはじめ多くの作品を残しました。
シェイクスピアは生涯に3回感染症の流行を経験しています。
何度も劇場が閉鎖されています。
シェイクスピアは田舎育ちで高等教育も受けず、命を脅かす世界と向き合い、言葉を編んだに感動しました。
マクベスの「明けない夜はない」と今の時代に希望を持たせてくれ、励ましを与えてくれる言葉と思います。
by 和田純子 (2020-05-16 15:22) 

小林英子

『ロミオとジュリエット』の中でジュリエットは仮死状態になる薬を飲んで時間が経てば蘇生するという伝言をロミオに伝えるはずだったのが,その手紙を持った修道士がペスト感染の可能性を疑われて隔離され,ロミオに伝言を伝えることが出来ず、ジュリエットが死んだと誤解したロミオが自ら命を絶ち、蘇生したジュリエットもロミオの跡を追った話でした。学生の頃,シェイクスピア学会の理事だった教授の授業を取りましたが,面白かったです。シェイクスピアの劇を見てレポートを書く宿題もありました。オリビア。ハッセーとレナード・ホワイテイングの映画の『ロミオとジュリエット』は鮮明に覚えていますが。当時の本はほとんど手元に残っていませんが。
by 小林英子 (2020-05-16 18:00) 

小林英子

ついでにペスト菌発見者は北里柴三郎とイエルサンと言う人物。北里柴三郎は新千円札の人物です。破傷風の治療薬も作ったそうで日本人も中々活躍されていたのですね。
by 小林英子 (2020-05-16 21:14) 

和田純子

北里柴三郎は日本の細菌学の父として、とても有名ですね。
妹の孫娘が北里大学に在学中で、青森で勉強しています。
ロミオとジュリエットのことは何度も舞台で上演されていますね。
by 和田純子 (2020-05-16 22:39) 

小林英子

https://ontomo-mag.com/article/interview/yuri-aoki-corepetiteur/?fbclid=IwAR1-MF6vGHbInX0HpDd1vp0wmSra6AULo3wIARfr8zOX6ZH-zqus5NN8x_o

森鴎外が『舞姫』を執筆した旅館が閉じるという残念な知らせもありますが,明るいニュースもありました。キーン先生が長年通ったMETに初の日本人研修生が学んでいるそうです。コレペテイというスタッフの部門だそうですが,音楽だけでなくイタリア語、ドイツ語、ロシア語などの勉強もあるそうで,指定された文法書は1940年初版のドイツ語文法書だそうです。地道にスタッフや演者が勉強を続けてきてこそ成り立つ華やかな舞台ということを再認識しました。彼女がプロになったら観に行きたいです。
by 小林英子 (2020-05-17 12:01) 

和田純子

日本人研究生の方がコロナで残念な思いをされているのを、拝読しました。
桐朋学園大学卒業の方ですね。
この学校に受かるのも難しいようで、主人の上司の娘さんが卒業生でハープを教えていました。
コロナで老舗が閉店したり、有名店が不況になり赤字と、今までにないことばかりです。

やっと「三島由紀夫を巡る旅」の文庫本が届きました。
by 和田純子 (2020-05-17 15:03) 

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あっという間にたくさんのコメントをありがとうございました。
最終的に父は、司馬江漢ではなく平賀源内を書きたいと言っていましたが叶いませんでした。河鍋暁斎も候補に上がっていました。他にも候補はあったかもしれません。
また父は、METだけでなく欧米のオペラ劇場で日本人が活躍することを期待していましたが、これからでも出てくることを期待しましょう。
by お名前(必須) (2020-05-17 17:45) 

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