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『ドナルド・キーン著作集』のパンフレット(2011年)2 [ドナルド・キーン]

『ドナルド・キーン著作集』のパンフレット(2011年)2

パンフレットのご紹介、二回目ですが、これで最後です。

英文が元のものは、全て堤さんによって細かく日本語と読み比べられました。いくら優れた翻訳者といえども人間ですから小さな間違いがあるものだと思いました。そして堤さんが父に相談した上で、時には翻訳者に相談の上、訂正が行われました。その上で新潮社の校閲がはいるので、完璧な著作集と言っても過言ではないと思います。パンフレットにもあるとおり、ルビも非常に多く完全で読みやすいです。また父はいつもうるさいくらいに、「日本の本は歴史的に索引がありまえませんが、僕の本には必ず付けて下さい。それは読者のためです」と言っていましたが、索引も充実しています。

 ですから私は、試験問題を扱う会社から使用許諾の依頼が来た時は、「極力、『ドナルド・キーン著作集』を底本としてください」とお願いするようにしています。

 そして最後に申し上げたいのは、冒頭にある父の「書きたかったのは、日本文学の喜びを教えるガイドブック」が非常に父らしい、素晴らしい文章だということです。

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ピら手

こんにちは。
先生の著作集は何冊か手元にありますが、パンフレットは初めて拝見しました。日本文学史(中公文庫)と、英訳された日本文学作品、そしてこの著作集はまさに「千歳の記念」となるものですね。
お盆でお帰りになっていらっしゃるかしら?(^^)
by ピら手 (2020-08-15 16:02) 

和田純子

キーン先生の著作集の多さにびっくりしました。
日本人でもこのような著作の多い方は余りいないと思います。
人間国宝の中村吉右衛門さんも日本人以上物知りであることに驚かされたのを読んで、キーン先生は本当に研究熱心だったのですね。私は
数冊しか購入していません。
皆様に読んでもらいたいと思いました。
by 和田純子 (2020-08-16 21:26) 

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