ゆっくりと静かに、永遠の眠りに(2月24日) [ドナルド・キーン]
ゆっくりと静かに、永遠の眠りに(2月24日)
今朝6時21分、養父ドナルド・キーンは、私に見守られて、しあわせに、泉下に下りました。
私は、父のぬくもりがゆっくり消えてゆくのを感じながら、愛する父の死を実感しました。
今、私の目の前で、マリア・カラスの歌声を聴きながら、例えようもなく素晴らしく美しい寝顔で横たわっています。まったく完璧な美しさです。
日本を終の棲家として選んだことは間違いではなく、日本と日本人の皆様に感謝の気持ちを持ち続け、最期のときを穏やかに迎えることができました。そして第一の母国であるアメリカも愛しつつ。
多くの業績と教訓を残してくれました。そのような父をもったことを、養子とはいえ光栄に思います。
父からも私からも皆様に心から、深く深く御礼を申し上げます。
今夜は久しぶりに父と枕を並べて寝ます。