父の親友の死 [ドナルド・キーン]
父の親友の死
父の親友だったメアリー・エヴァンス・スミスが亡くなりました。
戦後、日本映画を世界に紹介したドナルド・リッチーの夫人だった関係で父は親しくなりました。
ドナルド・リチーと別れた後も、メアリーとは親しくしていました。
ドナルド・リチーと父とは、友人程度の間柄でした。
父は、いつもメアリー・リッチー・スミスと言っていました。
私も父亡きあと、メアリーとはいつも連絡を取り合っていました。
一昨年ひとりでニューヨークに行った時も、一緒にオペラに行ったり、美術館に行ったり、セントラルパークに行ったりしました。
教養豊かで、やさしい人柄でした。
メアリーは、小津安二郎、黒澤明、三船敏郎、溝口健二など当時の映画界の大立者とも非常に親しくしていました。撮影現場にもしばしば自由に出入りしたいたときいています。
写真は、一昨年メトロポリタン美術館に一緒に行ったときメアリーと父の教え子で日本美術のキューレータ、ジョン・カーペンターと一緒に撮ったものです。
なにかひとつの時代がまた終わったようです。
手帖の話4 [ドナルド・キーン]
手帖の話4
ご参考までに、これは私が長年使ってきた二年間使える手帖(TWO YEARS DIARY)で博文館のものです。
前年同時期に何をしていたかということが並列ですぐに分かってこれはこれで大変便利でした。
しかしこの手帖は去年までで卒業ということにしました。
写真では、5冊ありますから10年分ですね。